思いおうてござれ

子供の頃聞いたお坊さんのお話の中で「思いおうてござれ」という言葉が印象深く残っています。
どこかの地方でお悔やみの言葉として使われているらしいのですが、いろいろな意味で暖かな思いやりを感じる言葉です。
金田一先生の日本語○×辞典
八重洲ブックセンターをフラフラとしていたら、新版金田一先生の『日本語○×辞典』ISBN:4054024580ました。早速手にとってみると、はじめに金田一春彦先生が5月19日にくも膜下出血でなくなられたこと、先生がチェックされた最後の原稿であることが記されていました。
私たちの世代にとって金田一先生は(私は現在34歳)小学校の頃NHKの『600こちら情報部』で言葉の質問に答えていらっしゃったり、その後ときどきテレビに出演されていらしたこともあり、あの語り(噺家さんのような心地よい)を多く記憶している者がたくさんいると思います。江戸っ子って感じで非常に解りやすく独特の語りがいつも心地良く感じられました。
本で読んだか、テレビで見たかは忘れましたが、先生が昔の日本語の音を研究するのに琵琶で伝わる昔の歌を研究していることを知ったときは非常に感動しました。(文字は残りますが音は残りませんから。)
これからも先生の言葉を思い出すたびに、本を読み返すたびに、新たな表現に出会うたびに、頭の中で先生に会えるような気がします。